2015-10-11から1日間の記事一覧

朱子(朱熹)の鬼神論(2)

(4)問う。『遊魂、変をなす』とありますように、時たま人に祟るものがあります。どうして散らずにおれるのですか。」 先生いう。「『遊』というのは、次第々々に散るということである。人に祟るものの場合は、まともな死に方をしなかったものが多い。その…

朱子(朱熹)の鬼神論(1)

中国では古代以来、自然=事物と鬼神とは表裏一体のものであった。自然や堅物の裏側に、ある霊妙なものの存在が予感されていた。『周礼』大宗伯にみえる雨師・風師は、雨や風の背後にあってそれらを現象せしめる神である。『中庸』第16章の「物に体して遣すべ…